●54.5.4(スポニチ)
舞台<東京キッドブラザース>のエース 柴田恭兵 お茶の間で大暴れ
前衛劇団・東京キッドブラザースの柴田恭兵が、すっかりテレビの人気者にのしあがった。現在テレビドラマ二本に掛け持ち出演しているほか、クイズ番組の解答者も務めるという売れっ子ぶり。そして六日からは、彼の拠点キッドの舞台公演が始まる。テレビから育った恭兵ファンの黄色い歓声も飛びかうはずである。(松本 健男)
NTV「俺たちは天使だ!」で好演
予想していた以上の人気ぶりだ。日本テレビ「俺たちは天使だ!」を撮影中の世田谷区の国際放映で会った。折から祝日とあって、撮影所入り口には数十人の少女がたむろしていたが、その大半がお目当ては柴田。「恭兵さん、写真とらせて!」「サインお願いしまーす」など、門を出るとすぐ人だかりになる。前衛劇団のエースも、今や茶の間のアイドル的存在のようだ。
この「俺たち……」に続き、七日スタートの日本テレビ「かたぐるま」では、桜田淳子の恋人で船員という役どころ。また三月から始まったテレビ朝日「クイズ・ヒントでピント」では、レギュラー解答者として登場している。そして六日の新宿・厚生年金会館を皮切りに都内各所で公演するキッドの「街のメロス」では、後輩の三浦浩一と交代で主役を務める。その稽古もあって、このところ休みなしのフル回転である。
最近、根津甚八(状況劇場)三浦洋一(つかこうへい事務所)ら、前衛演劇出身の個性派がテレビで活躍しているが、既成のテレビタレントにはない新鮮な魅力が、業界でも高く評価されている状況。柴田の場合も精かんさと甘さがないまぜになった面構えに不良っぽい雰囲気も漂った、正統派二枚目にはないアイドル的要素を持っている。
精かんさ+甘さ+不良っぽさ
少女にウケる”兄貴”の体臭
しかし、テレビでおなじみになったとはいえ、本人はまだフレームの中で演技することに慣れきっていない。「相変わらず欲求不満なんです。きょうは、テレビ映画ではめったにない長回しのシーンがあって緊張し、そういうの好きだけど、芝居は二時間目いっぱいやるでしょ。ボクにとっては朝飯前というか……」と舞台に思いをはせながら、多少つっぱり気味にいったりする。もっとも「俺たち……」は、沖雅也、渡辺篤史、神田正輝らと共演の探偵アクションでチームワークもよく「この作品には、かけてみたい」と意欲的だ。
そとれにしてもなぜクイズ番組まで? 「あれ、見なくてもいいスヨ。作家の笹沢佐保さんとか江利チエミさんなんかが出ているので、面白いと思い引き受けた」
そういえば、彼にとってひとつの出会いが人生を変え、芝居の道を歩ませた。大学を出て、ごく平凡なサラリーマン生活を一年送った。ギャンブル、酒、野球、そしてディスコと仕事以外にのめり込んでもなんとかなった”気楽な稼業”しかし、小学校時代の友達がキッドにいて、その紹介でキッドの主宰者・東由多加と知り合い、その魅力にひかれた。
劇団の人間は、彼にとって別世界の不思議な連中に見えた。そして東の誘いにも「みんなで汗かき、泣いたり、わめいたりボクには恥ずかしくてできないスヨ」と逃げ腰だったが、特に未練のないサラリーマン生活とおさらばして劇団入りした。しかし、当初はまだ斜に構え、心から劇団仲間にとけ込まなかった。それが、人前で泣く演技をやらされ、初めて体を張り、汗まみれになり、芝居に打ち込むキッドの本質が見えたという。
そして今や、キッドは彼の自己主張の場であり、舞台の緊張にしびれている。「地方公演で、初めて生身のボクを見るファンは”キャー恭兵”なんていうけど、それがテレビと違うボクに接し、騒いでは泣いたり、立ち上がって拍手してくれたり……。テレビのファンが舞台を見に来てくれるのが最高ですね」
決してタレビを軽視してイキがった発言ではなく、今、舞台が面白くてしようがないという気分が自然とあふれ出ている。
●1.12.29(TV PLUS)
あれ? コンサート放映するんだ。
新聞を見て気づいたのは、ラッキーとしか言いようがありません。
当時、そこまで恭兵さんの番組を録画していたわけでもなかったし、夜中のTVなど見ていなかったし…。
まあ映っていればいいや程度で録画したのが、これです。
「Kyohei Live 1989(東京ベイNKホール
1989.12.9)」
な、なんと、素敵なインタビューが入っていました。
全編、恭兵さんの右からの横顔アップ。
じっと考えて沈黙していたり、急に早口でしゃべったり、照れくさげに笑ったり、タバコをゆっくりとふかしたり、髪の毛をかき上げたり、手のジェスチャーがアップになったり…。
全て恭兵さん色でした。
※ ※ ※
ゆっくりタバコを吸う顔と手のアップ。歌う映像がカットイン。
ホールに向かう車の中。
始まる前のホールの座席。
タイトル
※ ※ ※
歌 SHAKE YOU TO BITS(投げキッスあり)
コマーシャル 日本信販
※ ※ ※
−−楽屋に入って来る恭兵さん。
前に武道館でやったときがあるんですよね。それはまだ、すごい昔。
うん、50メートル先の人に伝えるためには、目の前の人に伝わらなければ、50メートル先の人には伝わらないっていうのを、感じたからな、その時。
目の前の人がきっちり感じたことは、50メートル先の人でも感じてくれてるんだよね。
あんまり広さに、みんなにまとめて伝えようとすると、散漫になってしまんうんだ、きっと。で、伝わらなかったりするんだけど…
※ ※ ※
歌 ANSWER
TRUTH(サングラスをはずすシーン、素敵です!)
※ ※ ※
−−楽屋。体操している恭兵さん。
ずっとキッドブラザーズでやってきたものは、ストーリー性があって、ストーリー性の中にそれにあった歌詞があって、意外と、こう、気持ちも入りやすくて、それでそのまま熱唱して、体全体でこう、まず伝えたいと。
そういうのばっかりやってたから、ストーリー性がなくて、ある一曲一曲の世界があるわけでしょ、その作詞家や作曲家が作ってくれた世界っていうものを18曲続けて歌ったりすることは、ほんとはとっても、すっごいむずかしいことだと思うんですよ。で、ましてや、すっごい歌唱力があったり、ものすごい素敵な声が出たり、天才的なリズム感があったりすればいいんだけども、それだけでも視覚的に楽しかったり、聞いていても楽しかったりすると思うんだけど、僕の場合、全くと言っていいほど、それがないと。ないんですよ。
ただね、あの、ただね、意外と、こう、一つ一つの歌詞の、一言でいいんだけど、熱いとかね、熱いとか、凍るとか、そういう思いみたいな、意外と役者って入り込みやすいんだけど…
※ ※ ※
歌 BAD DREAMS
コマーシャル、ポッカコーヒー
歌 FUGITIVE
※ ※ ※
−−体操、発声練習している恭兵さん。
もちろん、テレビやってたりとか映画やってたりすると、ほんとに生(なま)にお客さんの前でやりたくなるっていうのは、正直あるんですよ。生で自分の、自分の、今の自分の位置というか、自分がテレビを通してどういうふうに感じてもらっているのか、っていうことが、意外とわかりやすい部分もあるし…
ONE ROUND JACK(ビデオ)挿入(ダンスシーン)
あの、どんなに僕が、こう、形よくとか、かっこいいっていう言葉だとか、シブイとか、そういうことは、あの、1分30秒くらいですぐ化けの皮がはがれちゃうと思うんてすよ、ステージの場合は。出し切れないと、自分が何のために、職業として役者であったり、ミュージシャンであったりとか、見えなくなっちゃうんですよね。
※ ※ ※
歌 横浜DAYBREAK
※ ※ ※
−−ステージの上から下見している恭兵さん。
スポーツが好きで、スポーツが好きで、甲子園が好きだったり、うーん、そういう意味では8割方スポーツ感覚でやってる部分もあるからな。スポーツで、勝ち負けにこだわる方だから、コンサートでも勝ちたいなっていうのはありますね。
※ ※ ※
歌 DON'T WORRY
WAR
※ ※ ※
見えなくても、たとえば下手でこう歌ってるでしょ、そうすると、上手の思いが来るんですよ。自然と、こう、こっちに呼び戻されちゃうこともあるのね。自分で計算してることもあるんだけども。こっちにも来てほしいっていう感じがね、すごく伝わってくるときは、自然とそっちに動いてるんだと思うな。
−−開場、お客さん誘導
みんな若いときは、なんかこう大人が、こうだろっていうと、うん、でもね、って、で、何かいうと、だけどさ、それもあるけどって、いつも、俺は、俺は、でも、でもがすごく多くて…。ずっと延々…。まったく正しいって思ってたんだけどね。
うん、僕と同じくらい正しい人がいっぱいいて、正しくなくても正しいって思ってる人もいっぱいいて、人それぞれで、いいと思うし、違うとまたほんとにおもしろいと思うし…。あの、許してあげないと、許してあげることの方が、スムーズに事が運ぶこともあるし…。年に一回怒ったらいいほうですね、きっと、僕は。
※ ※ ※
歌、TRASH
日本信販コマーシャル
歌 RUNNING SHOT
※ ※ ※
「そしてこの夜」という歌をね。みんな好きなんですよ、もちろん。みんな好きな中から、あんまり歌いたくない歌を全部はずして、とりあえず、とりあえず18曲にしたんだけども。ありがとうっていうことばは好きなんだろうな。ありがとうって言う言葉は。
※ ※ ※
歌 そしてこの夜に(ラスト、マイクなしで熱唱)
「ありがとう!」で終わる。
※ ※ ※
このとき、恭兵さんは38才。
私より年下(汗) 信じられない…。
大人だと思います、今の私なんかよりずっと(当たり前か(^^;)
言葉を一つ一つ選びながら、考えてものを言う恭兵さん、いまさらながらドキドキしました。